昨日、新型コロナの新規感染者が38人発生して、先月11日以降49日ぶりに初めて50人を下回った。先月中旬に100人台を超えた後、一時441人まで急増していた新規患者が、4日連続で二桁を維持している。しかし、今日から移動量と密度が急増する秋夕(チュソク、陰暦8月15日の節句)連休が始まり、緊張を緩めるわけにはいかない。帰省客は減る代わりに、済州(チェジュ)と江原(カンウォン)を含む人気観光地に人々が集まると予想される。仁川(インチョン)国際空港を除く14の空港の秋夕連休期間の利用客は96万3000人で、昨年の75%水準に達すると試算される。

感染症の危機の中で迎える秋夕は、例年と同じであるはずがない。礼儀を重んじていた先祖たちも、国に疫病が流行った時は、祭祀を省く柔軟性を発揮した。今年の秋夕には、ビデオ電話などの「非対面」で感謝の気持ちをやり取りし、会合や移動は最小限に抑えるべきだ。感染症に脆弱な高齢者は、特に注意しなければならない。今回の第2次流行では、感染者のうち高齢者の割合が高く、コロナの累積死亡者の25%である102人が、この1カ月半の間に死亡した。

やむを得ず外出する時は、マスク着用と距離置きを、屋内ではこれに加えて頻繁に換気する防疫上の注意を忘れてはならない。防疫当局も、高速道路のサービスエリアを含めて多くの人が利用する施設を中心に、感染が広がらないように秋夕防疫に万全を期さなければならない。

新型コロナによる全世界の死者数が100万人を超えた。中国を除いては、全世界のすべての大陸でまだ流行が続いている。安全かつ効果的なワクチンが出るまでは、いつでも油断して集団感染が爆発しかねない。民族の大祝日である秋夕なのに、故郷を訪れない切なさこそ語りつくせないだろうが、来年の旧正月にはその分、もっと喜んで会うことを期待して、連休期間中は安全な距離置きを実践しよう。